おしえてロコモティブシンドローム
2.ロコモの
チェックを
してみましょう
- 1.ロコチェック
- 2.ロコモ度テスト
ロコモ度テストを紹介します

ロコモ度テストとは
「ロコモ度テスト」はロコチェックを補うテストであり、より広範な年齢層を対象に、起立・着座・歩行・階段昇降などの移動に関わる機能が年代相応かどうかを評価し、将来ロコモになる可能性を判定するものです。
ロコモ度テストは「立ち上がりテスト」、「2(ツー)ステップテスト」、「ロコモ25」の3つのテストで構成されています。


立ち上がりテスト
立ち上がりテストでは、4種類の高さの台のそれぞれから両脚または片脚で立ち上がれるかどうかを調べ、下肢[太ももの付け根から足のつま先まで]の筋力を評価します。
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❶両脚の場合
〈方法〉
まず40cmの台に両腕を組んで腰かけます。このときは両脚は肩幅くらいに広げ、床に対して脛(すね)がおよそ70度(40cmの台の場合)になるようにして、反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持します。
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❷片脚の場合
〈方法〉
40cmの台から両脚で立ち上がれたら、片脚でテストをします。❶の姿勢に戻り、左右どちらかの脚を上げます。このとき上げたほうの脚の膝は軽く曲げます。反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持してください。

2(ツー)ステップテスト
2ステップテストでは、最大歩幅を測定するとともに、下肢の筋力、バランス能力、柔軟性などの歩行能力を評価します。
- 〈方法〉
- ❶スタートラインをきめ、両足のつま先を合わせます。
- ❷できる限り大股で2歩歩き、両足を揃えます。(バランスを崩した場合は失敗とします。)
- ❸2歩分の歩幅(最初に立ったラインから、着地点のつま先まで)を測ります。
- ❹2回行って、良かった方の記録を採用します。
- ❺次の計測式で2ステップ値を算出します。

ロコモ25
ロコモ25では、この1ヵ月間の身体の痛みや日常生活の動作などに関する25の質問の回答をもとに、身体の状態、生活状況を調べます。
各項目の質問に対して「痛くない」~「ひどく痛い」、あるいは「困難でない」~「ひどく困難」まで5段階で回答し、それぞれ0点、1点、2点、3点、4点とします。そして、25項目の回答結果を合算して、ロコモ度を評価します。

ロコモ度テストの判定方法
3つのテストの結果から、年齢に関わらず、各項目に1つでも該当する場合には「ロコモ度1」あるいは「ロコモ度2」と判定します。


ロコモ度1と判定された場合
筋力やバランス能力が低下しているため、運動とバランスのとれた栄養摂取で移動機能を保つことが重要です。
ロコモ度2と判定された場合
今後、生活に支障をきたす可能性が高く、特に痛みをともなう場合は何らかの運動器疾患を発症している可能性があります。
ロコモ度テストは定期的に行い、常にチェックするようにするとよいでしょう。
監修:医療法人社団愛友会 伊奈病院 整形外科部長 石橋 英明先生