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しっ得情報

- 骨粗鬆症 -

介護中に起こる
「おむつ骨折」って何?

おむつ骨折とは

骨折の原因の一つとして転倒がありますが、高齢の要介護者のように歩行が困難な状態でも骨折をすることがあります。その代表的な例が「おむつ骨折」です。

おむつ骨折とは介護の現場でおむつ交換をする際に身体を動かそうとした時に起こる骨折のことで、わずかな力が加わっただけでも太ももの付け根などを骨折してしまうことがあります。この主な原因として考えられるのが骨粗鬆症(こつそしょうしょう)です。骨粗鬆症が進行すると、骨がスポンジのように粗くなってしまい骨折を起こしやすくなります。

おむつ骨折 おむつ骨折

特に女性の場合は80歳以上の高齢者の過半数が骨粗鬆症であると言われているため注意が必要です(図1)。さらに、身体の活動性が低下してしまっている寝たきり状態のような場合では、運動不足のみならず、低栄養状態にも陥りやすくなるため、骨粗鬆症が進行する危険性が高まります。

図1.骨粗鬆症の年代別有病率 図1.骨粗鬆症の年代別有病率
骨粗鬆症の診断基準 骨粗鬆症の診断基準

<調査概要>
2005年から2007年にかけて国内で実施された大規模住民コホート研究「ROAD(Research on Osteoarthritis/osteoporosis Against Disability)スタディ」のベースライン調査の結果から、40歳以上を対象として骨粗鬆症の有病率を推定した。骨粗鬆症はDual Energy X-ray absorptiomrtry(DXA)で腰椎L2〜4および大腿骨頸部の骨密度を測定し、日本骨代謝学会の基準を用いて診断した。
調査は特製の異なる3地域の住民コホート(和歌山県山村部864人、漁村部826人、東京都板橋区の地域住民1,350人)を統合した3,040人を対象に行われた。

寝たきりになってしまっても
骨の健康を保つことが大切

骨を丈夫に維持し骨粗鬆症を予防するためには規則正しい食習慣・運動習慣を心掛けることが大切です。骨を丈夫にする主な栄養素にはカルシウムやビタミンDなどが挙げられます。ビタミンDは食事からの摂取の他に日光に浴びることによっても生成されるため、たとえ介護が必要な状態になってしまったとしても、適度な日光浴を心掛けることは骨の健康維持のために重要です。

また、骨粗鬆症は、治療の継続が大切です。既に寝たきりの状態であっても、骨粗鬆症治療を継続することで、骨粗鬆症の進行を抑え骨折を予防することも期待できます。治療を中止したい場合は、自己判断で中止せず、まずはかかりつけの先生に相談しましょう。

監修 : 鳥取大学医学部保健学科 教授 萩野浩先生

2019年10月作成