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しっ得情報

- 変形性膝関節症 -

膝の痛みと外用剤
(貼り薬・塗り薬)

変形性膝関節症の痛みの原因

変形性膝関節症の痛みの原因は膝関節の内部と外部に分けられます。膝関節内部では、滑膜炎という炎症反応、半月板損傷や軟骨剥離など関節内部の組織の損傷、さらに骨棘(こっきょく)など変形による機械的な衝突や引っ掛かりなどが痛みを引き起こします。一方、膝関節外部では筋肉や腱の硬さ(拘縮)による慢性の炎症や部分的な損傷が痛みの原因となります。

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外用剤(貼り薬・塗り薬)の
作用機序

外用剤は使用した表面の皮膚から吸収されて内部で拡散し、さらに一部は血流にのって周辺の組織に達して作用します。これを経皮吸収と言います。すなわち、膝に貼ったり塗ったりした場合には、外用剤の成分は膝関節周囲の筋肉や腱に広がりさらには膝関節内部にも達することになります。
現在使用されている外用剤には多くの場合に消炎鎮痛剤の成分が含まれていますので、変形性膝関節症の痛みの原因である膝関節の内部と外部の両方に効果が期待できます。

外用剤使用時の注意

①接触性皮膚炎

皮膚に塗り貼りした薬の成分の刺激により生ずるアレルギー性の炎症反応で、痒みや腫れ、発赤や熱感が出現します。使用後24~72時間くらいで症状が現れますが、1~2週間後に発症する場合もあります。
また、薬によっては使用した部分に日光などの紫外線が当たって皮膚炎が生じる場合もあり、光接触皮膚炎と呼ばれています。

②機械的刺激による皮膚障害

テープ状の貼り薬では粘着性が強いため剥がれにくいのですが、その反面皮膚表面が障害され、発赤や腫れ、時には水泡などを作る場合があります。

さいごに

外用剤は内服薬に比べて局所的に作用し、胃腸への負担も比較的少ないため近年は変形性膝関節症の治療薬としても関心が高くなっています。しかし、気を付けなければならない点もあるため、使用に当たっては主治医の先生と相談のうえ正しい使い方を心がけることが大切です。

監修:新潟医療福祉大学 教授 大森 豪先生

2020年4月作成