おしえて骨粗鬆症
3.転倒による骨折を防ぐには
- 転倒予防は骨折予防
- どんな人が転びやすい?
- あなたの転びやすさをチェックしましょう
- 転びにくい環境づくり
- 転びにくい体づくり
転びにくい環境づくり
転倒が起きるのは外出時だけではありません。
実は高齢者の転倒の多くは、家の中で起こっています。
居間・茶の間・リビングや玄関先など、あらゆる場所において転倒は起こります。
家の中で転ばないために、室内の段差をなくす、足元を明るくする、コードなど引っ掛かりやすいものをまとめておくなど、日ごろから整理や工夫を心がけましょう。
内閣府 「平成22年度 高齢者の住宅と生活環境に関する意識調査結果」(N=195)
家の中で気をつけることは?
骨折の原因となる転倒は家の中で発生しやすいので、日ごろから家の中を転びにくい環境にすることが大切です。
例えば、新聞、買い物袋、リモコンなどは、床の上に置いたままにしないようにしましょう。
また、お風呂場や階段など、転倒しやすいような場所には、手すりをつけたり、目立たせる工夫をするなどして転倒をしないための環境づくりを心がけましょう。
- A 玄関
-
玄関などの暗い場所は照明を
つけましょう。 - B お風呂場
-
お風呂場はすべりやすいので、
手すりなどを設置しましょう。 - C 踏み台
-
よく使うものは台に乗らずに
取れる場所にしまいましょう。 - D 床・マット
-
床やマットが濡れている場合は
拭きましょう。 - E 空き袋
-
空き袋はすべります。
片付けましょう。 - F 階段
-
段差、階段を目立たせましょう。
- G 履物
-
履物は滑り止めがついたものを
履きましょう。 - H コード
-
コード類はまとめましょう。
寝たきりの原因になる骨折のほとんどが転倒で起こります。家の中での転倒を防ぐため、日頃から整理整頓を心がけましょう。
歩行補助具の活用
杖、歩行車、歩行器などの歩行補助具の使用は転倒のリスクを抑えることが期待できます。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)では、骨がもろくなるため、転倒すると骨折を起こしやすく、寝たきりの原因にもなります。
転倒リスクの高い方は歩行補助具をうまく利用し、転ばないための工夫をするとよいでしょう。
歩行器具の種類と特徴
-
一本杖
杖や補助具をもつと立った時のバランスが安定します。
-
四点歩行器
室内の歩行が主な方は
四点歩行器が安心です -
歩行車
屋外も歩行できる方は
シルバーカーや歩行車が
良いでしょう
監修 : 鳥取大学医学部 保健学科 教授 萩野 浩先生
2020年12月作成